地域で、支えあう~地域包括ケアシステム~

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これからの時代に必要不可欠な「地域包括ケアシステム」

地域包括ケアシステムの基礎となる4つの助

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「自助・互助・共助・公助」の4つの助

更新日:2022/03/19

地域包括ケアシステムを機能させるためには「自助・互助・共助・公助」の4つの助が連携し、生活課題の解決に向けた取り組みを進めていかなければなりません。それぞれの意味や関係性を見ていきましょう。

「自助・互助・共助・公助」の4つの助

4つの助について

「自助」とは自分で自分を助けることです。住み慣れた地域で生活を送るために、自力で必要なサービスを購入し、介護予防活動に取り組みます。健康維持のための検診や病気の早期発見に向けた受診など、自発的に行う取り組みを指します。
「互助」は家族や友人などの個人的な関係性を有する者同士が支え合うことです。互いに支え合うという意味では後述の共助とも重なりますが、費用負担が制度的に設けられておらずあくまで自発的な取り組みである点が大きな違いとなります。住民同士の助け合いやサークル活動によるコミュニティの形成、自治会の活動、ボランティアやNPO団体による生活支援など、幅広い形態で行われます。
「共助」は制度化された相互扶助であり、年金・介護保険・社会保険などの被保険者同士の負担で成り立っているものです。
「公助」は自助・互助・共助では対応できない事象に対し、生活保障を行う社会福祉制度を指します。公(税金)による負担で成り立つもので、自治体が実施する高齢者福祉事業や生活保護、人権擁護などが該当します。

それぞれの関係性

4つの助で基礎となるのは自助です。自分が主体となって尊厳を保ちながら生活を送るという姿勢が求められます。共助に該当する介護保険制度においても、要介護者が尊厳を保ちながら自立した日常生活を送れるように支援するものであり、自ら介護予防や健康の保持増進に努めるようにすすめていることから、自助を基礎に成り立っていることがわかります。
ただし、自助には限界があります。高齢期に突入し、徐々に身体機能が衰えていく状態の中で自分の力のみで生活課題を解決するのは困難です。そこで必要となるのが互助で、自分が困った時に助けてもらえるだけでなく、時には自分がサポートする側に回り、互いに役割を持ち続けられる関係を構築することができます。
その上でさらに難しい課題が発生した際に効果を発揮するのが共助です。互助で重要となるのは支える側と支えてもらう側のバランスです。力のバランスが崩壊すると互助は成り立たなくなるため、必要に応じて自らの権利を主張できる共助を設けることで第三者の介入が可能となります。
これらの関係性を以てしても解決できない課題には、最終的な手段として公助が対応します。家族関係の悪化・貧困・虐待といった、対応が難しく生命に危険を及ぼす恐れのあるケースに対し、公的な判断の下に支援していきます。

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